素材によるだしの違いと作り方



定番のだし

 

 

定番のだしと言えば昆布、かつお、煮干しなどでしょうか。日常的に当たり前のように利用しているだしですね。しかし、実は「だし」の使い分けについては、案外知らないことが多いのかもしれませんよ。

 

基本的にだしがあると美味しいというのは、その素材に含まれる「うま味」があるからです。うま味というのは、「味」としての甘味、酸味、塩味、苦味に続く、5番目に存在する味のことでもあります。

 

この主な成分となっているのはグルタミン酸、イノシン酸、グアニル酸です。昆布やかつお節など代表的なだし素材に含まれているわけですが、それ以外に肉類、チーズ、海苔、トマト、魚介類など、実はいろいろな食材の中にも含まれているのです。

 

これらをバランスよく調合したインスタントだし、うま味調味料などがいろいろ販売されていますが、確かに便利なものです。ただし、塩分がやや多いものもあります。つまり、こうした製品だけに頼っていると、やや単調な味になってしまいやすいのです。

 

そこで、天然素材が活きるわけで、味により深みが出てきて、それで、更に美味しく感じるのです。

 

昆布だしの場合は、植物性うま味成分となるグルタミン酸を豊富に含んでいます。このグルタミン酸は、動物性のイノシン酸(かつお、煮干しなど)と組み合わせることで、相乗効果を発揮し、うま味が増すという特性があります。

 

昆布はカルシウム、鉄分などが豊富で、つまりはミネラルの宝庫でもあります。免疫力アップのフコイダンも多く含み、健康面でも役立ちます。合う料理も非常に多く、肉、魚、豆腐などの煮物、汁物など、どんな食材でもOKです。まさにオールマイティーなだしの代表格でしょう。