素材によるだしの違いと作り方



動物性のかつおだし

 

 

植物性の昆布だしに対して、かつおだしのうま味主成分はイノシン酸です。和食の基本になっているのは、かつおと昆布の相乗効果を発揮する合わせだしでしょう。

 

かつおだしは昆布だしより味がはっきりしており、香りも豊かです。特に削り節を利用すれば、だしをとる時間もかからず、初心者にもお勧めです。

 

イノシン酸には細胞を活性化させる効果があり、また、疲労回復効果のビタミンB1、B12、更にはミネラル類も豊富に含まれています。動物性のだしなので、特に野菜料理によく合います。野菜の煮物、おひたしなどでは欠かせません。

 

動物性だしと言えば煮干しも定番的な存在です。煮干しは、イワシなどを1回茹でて、そこから天日に干して乾燥させたものです。焼き干しは焼いてから乾燥させたものです。

 

主なうま味は、かつおぶしと同様にイノシン酸であり、煮干独特の豊かな味わい特徴です。原料として使われるのはイワシが中心ですが、それ以外に、タイやアジもあります。また最近では、アゴ煮干しと焼きアゴも人気で、これはトビウオを原料としています。

 

こうしたイワシ、アジなどの青魚は、DHA・EPAなどの栄養素が豊富で脳の働きを助けます。ミネラルも豊富で、カルシウムの含有量は牛乳の約20倍もあります。合う料理はかつおぶしと同様で、特に野菜料理にはお勧めで、うどん、そばのつゆにも殆どがこの煮干しが使われています。